長引く超低金利により預貯金ではお金がほとんど増えないため、資産運用を始めたいと考える人も多いです。資産運用にはリスクもありますが、自分に合った金融商品でコツコツ続ければ堅実な資産形成が期待できます。この記事では資産運用の基本を解説し、初心者でも始めやすい金融商品を紹介します。
資産運用のメリット
資産運用をコツコツ続ける積立投資は、長期的にはまとまった資産形成が期待できます。長く運用を続けると元本に組み入れられた運用益がさらなる利益を生み、じわじわと資産が膨らんでいくためです(複利効果)。
運用で成果がでると、得られる利益が大きくなります。働いて得た収入以外に、不労所得が得られるようになるわけです。自分が休んでいてもお金に働いてもらえるのは、資産運用の大きな魅力です。
資産運用のデメリット
資産運用には資産を大きく増やす期待ができる反面、損をして元本が減ってしまう場合もあります。運用に絶対はなく、リスクが低いとされる資産でも損をする可能性はゼロにはなりません。
一般的な資産運用では、資産を増やせるとしても将来いくらになるかはわかりません。将来の結果を約束されていないので元本が大きく増えるケースもあれば、あまり増えないケースもあります。
リスクとリターンには相関関係がある
リスクとリターンには、「リスクが大きいほどリターンも大きい」「リスクが小さいほどリターンも小さい」という相関関係があります。大きなリターンを狙うとリスクも大きくなり、大きな損をする可能性も高くなるのです。
金融商品のリスク・リターンの程度を確認し、自分に合ったものを選ぶことがとても大切です。
自分に合った方法は?
①NISA・つみたてNISA
18歳以上の人が利用できるNISA(少額投資非課税制度)には、「NISA(一般NISA)」と「つみたてNISA」があります。NISAとは、運用で得た利益が非課税になる制度です。
通常、株取引などで得た運用益には20.315%の税金がかかりますが、NISAではかかりません。そのため、資産運用をするなら、まずはNISAの活用を検討したいところです。
ただし、1年間に非課税で投資できる金額には一般NISAで120万円、つみたてNISAなら40万円の上限があります。
※一般NISAは、2024年から新NISAへ移行します。新NISAは現行の一般NISAとつみたてNISAが一体になったような仕組みで、2階建てといわれています。原則として、1階部分で積立投資(年間20万円限度)をした人だけが、2階部分(年間102万円限度)の利用ができます。非課税期間は現行と同様の5年です
②iDeCo(個人型確定拠出年金)
公的年金の上乗せ制度で、加入者が自分で掛金を運用し、60歳以降に受け取る仕組みです。加入者の自助努力をサポートするため、3つの税制優遇が受けられます。
・掛金が全額所得控除の対象
・運用中の利益は非課税
・受取時も所得控除の対象
iDeCoの運用商品には定期預金・貯蓄型保険などの元本確保型商品と、投資信託があります。単品でも複数を組み合わせてもよく、自分に合った運用が選択可能です。
iDeCoには手厚い税制優遇がある反面、60歳まで年金資産の引き出しができないデメリットがあります。しかし、老後資金準備という明確な目的のある制度なので、資産が将来にわたって守られるとも考えられます。
上記2つが資産形成の代表です。
資産運用にはさまざまな方法がありますが、自分の状況や目的に合った方法の選択が大切です。